【映画】海街diaryのあらすじ&感想

仕事終わりにアマプラで配信されていた海街diaryを見たので、備忘録のためにもあらすじと、感想を記しておきたいと思います。

 

あらすじ

ある日、鎌倉に住む3人姉妹のもとに、浮気をして家を出ていった父の訃報が届く。3人で葬式に出席したところ、父の腹違いの娘、すずと出会う。すずの実の母親はすでに亡くなっており、義母と、義弟を気丈に支えるすずを見て、3人はすずを鎌倉の家で一緒に暮らそうと誘った。すずは快諾し、4姉妹での生活が始まる。しっかり者の長女、幸と、男と酒好きなあっけらかんとした二女、佳乃、マイペースでふわふわとした末っ子の千佳のもと、最初は遠慮していたすずだったが、次第に打ち解けていく。

そんな中、3姉妹の実母、都が法事で鎌倉を訪ねてきた。突然家を売ればいいと言い出す都に、幸はお母さんにそんなことをいう権利はないと怒る。都はそれを受けて、もとはと言えば、お父さんが女の人を作ったのがいけないじゃない、と、すずの聞いているところで言ってしまう。まだ引け目に感じていたことをはっきりと口に出され、傷つくすず。「奥さんのいる人を好きになるなんて、お母さん良くないよね」と幸に思わず打ち明けるが、実は幸も心の病んだ奥さんを持つ同じ勤め先の医師、椎名と関係を持っているのだった。

 

感想

この映画は、浮気をして家を出ていった父親を悪として捉えているわけではない。ただ、そういう状況の中で、それぞれが関わる中で何を感じ、どのような選択をするのか、そっと寄り添っている視点の映画だなと感じた。

 

この映画の伝えたいことというか、一つの重要なポイントなのかなと思ったのは、奥さんがいる男性と関係を持つ幸と、不倫した両親から生まれたすずの関係である。3姉妹に向けて少しずつ心を開きながらも、心の底では「自分のお父さん、お母さんがこの3姉妹の家族関係をめちゃくちゃにした」「自分はここにいてもいいのかな」と思っていたであろうすず。(すず役の広瀬すずちゃん、「周りの空気を読み、その場での最適解の発言を選ぶ大人な子供」の演技がうますぎてなぜか心がいたくなった😢)そんな中、この家で一番のしっかり者で、一番頼れる幸が奥さん持ちの男性と関係を持っていたことを知る。

ここで、不倫は悪なのか否か、そういう一般論的な視点は置いておいて、「すず」は、きっと安心したんじゃないか、心が少し楽になったんじゃないか、私はそう思うんですよね…。少なくとも幸は、お父さんお母さんと同じ状況だから、私たちを責めることはできない(こんなマイナスな感情ではないと思いますが)。そして、自分のお母さんを責める気持ちも、少し優しくなったんじゃないかと想像します。逆に幸も、家族が離れ離れとなった元凶となった父を憎みながらも、椎名に好意を持つことで同じ状況を作り出しており、実はそのジレンマに苦しんでいたのではないでしょうか。しかし、すずを引き取って育てることで、本当はそれが父を受け入れることにもつながっていて、最終的には幸自身を許すことにつながっていたのでは。この二人は、一緒にいるだけで、お互いに許しを与える、そんな関係なんじゃないでしょうか。幸の関係を知った後のすずが、なんとなく、一気に心を解放しているような、そんな気がしました。(シャワー後扇風機のシーンなど!笑きっと最初の頃のすずじゃありえなかったですよね)

 

映像のすこし白く褪せた雰囲気と鎌倉の景色がマッチしていて、どこか懐かしさを感じる雰囲気でした。4姉妹のキャラクターがはっきりと分かれていて見ていて面白かったです。特に幸役の綾瀬はるかさんの印象がガラッと変わりました!笑広瀬すずちゃんの走り方とうなじの髪の毛が中学生なのも良かった。サッカー超うまくてすごい⚽3姉妹の他の二人の恋模様や人間模様、仕事についてとか、風太とか、二宮さん福田さんについても考察したかったんですけど、とりあえずここまで!明るくて楽しいストーリーではないけれど、全体を通して不思議な癒しの力がある映画でした。